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キリマンジャロの豹

断酒して50日を過ぎた昨日あることをふと思い出した。

子供の頃に読んだ漫画「バナナフィッシュ」にあるワンシーンから。

ヘミングウェイの小説『キリマンジャロの雪』の一編に

「標高約6000メートル、キリマンジャロの頂上付近には凍りついた一匹の豹の死体がある。この豹が何を求めてここへ来たのか説明できる者はだれもいない」というくだりがある。

 

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(標高6000メートルに横たわる豹の死体)

 

ここで主人公のアッシュは豹の気持ちを考える。

 

「高い山の上、これ以上先ににエサとなる動物がいないのを知っていたはず。何を求めて登り続けたのか?

途中で引き返すこともできたはずなのに。」

 

「死体の向きはどうだったのか?なお頂上を目指していたのか、それとも引き返そうとしていたのか?」

 

「いずれにせよ豹はもう二度と自分が戻れないことを知っていたに違いない」と・・・

 

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(豹は自分が二度と戻れないのを知っていた)

 

 

なぜ豹がそこに来たのか説明はできないけど豹の気持ちを考えることで何かを知ることができる。

答えは出てないけどなぜか答えになってる。

 

私は子供ながらにアッシュの深い洞察力に憧れを抱いてた。

 

本や漫画、映画に限らず目の前で起こる出来事からも何かを読み取る力。

お酒を飲むようになってそういう能力が自分から消えてしまってたかも。

 

予期せずアッシュへの憧れを思い出した。

 

 

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断酒して何か脳に変化がおきているのかな?

 

忘れていた大事な感覚を思い出した気がします。